
アダルトチルドレン(AC)とは。
ウィキペディアによると
「一般的には
虐待やアルコール依存症の親といった
家族問題を持つ家庭で育ち
幼少期の体験が
成人になっても心理的外傷として
残っている人のことを言う」
「破滅的、
完璧主義、
対人関係が不得意、
という特徴があり
成人後も無意識裡に
実生活や人間関係の構築に
深刻な影響を及ぼしている」
信田さよ子氏によると
「ACは自己認知の問題」
「診断的に与えられるものではない」
のだそうです。
イメージできるでしょうか?
想像しやすいように
私の思うAC像について
イラストを描いてみました。
素人絵で失礼します。
まずこれが
健全な関係を築いている家庭の図
一組の家族が居ます。
それぞれの表情は落ち着いていて
互いに密着しながらも
境界線は
しっかりと引かれている様子がうかがえます。
それに対して
アダルトチルドレンを生む家庭の図
感情をむき出しにしている両親の間に
女の子が一人います。
本当は怖いのですが
自分が両親の間にいなければ
両親が直接的に衝突して
家族や家庭が
壊れてしまうのではないかと
恐れていて
この場から離れられないでいます。
その表情は
凍り付いたような無表情ですが
自分たちのことに手一杯で
両親は
女の子の表情には気付いていません。
女の子と両親の距離感は
距離があるか
逆に密着しすぎて
互いの境界線が曖昧になっています。
女の子の体や頭部は歪んでいます。
女の子が思う自分の形
つまり 自己認知が歪んでいる証です。
ウィキペディアでも書かれていた通り
アダルトチルドレンは
自己認知の歪みの問題なのです。
子供は
家族との関わりの中から
生きていくうえでの基本を学びます
「自分とはどんな存在か」
ということも
家族の態度や言動から
感じ取っていくのではないでしょうか。
一人の人間として
尊厳を尊重されて育った子供は
当たり前のように
自己肯定感を身に着けています。
当たり前のことなのですから
「自己肯定感」なんてこと
意識すらしたことがないかもしれません。
しかし
尊厳を守られなかった子供
例えば
虐待を受けて育った子供
過干渉に喘ぎながら育った子供
心のふれあいを許されなかった子供
そんな子供たちは 思うのです。
「私がダメだから、
誰も私を愛してくれないのかな」
「ありのままの私は
受け入れてもらえないのだな」
歪んだ自己認知を植え付けられ
そのまま成長してしまった子供は、
大人になっても
自分の人生を歩むことが出来ず
自分と社会とのギャップに苦しみ
生き辛さに喘ぐようになるのです。


アダルトチルドレンチェックリスト
□ものごとを最後までやり遂げることがむずかしい
□自分に自信が無い。自分はダメだと思う
□自分に対して過酷な批判をする
□自分は生きている価値がないと思う
□人生を楽しむことが下手である
□他人と親密な人間関係を持てない
□白黒をはっきりさせすぎ、ほどほどにバランスをとることができない
□何かあると反射的に反応する、またはなんの反応もしない
□必要ないときにもつい嘘をついたり、ごまかしたりする
□必要以上に相手に忠実である
□何が正常で何が異常かわからない
□他人からのほめ言葉を受け入れにくい
□他人から助けを得るのが下手である
□自分は他人と違っていて居場所がなく、孤独に感じる
□自分でコントロールできない状態が起きるとパニックを起こす
□他人から認められたいという気持ちが強い
□理由もないのによく頭痛や腹痛などがあり、からだの調子が悪い
□摂食障害を起こしている(拒食症、過食症、過食嘔吐など)
□アルコールや薬物(医師からの処方薬剤も含む)の依存症となっている
□非行に走ったり、自暴自棄になって暴れる
□お茶目で他人の気をそらす
□目立たないようにスーッと消える
□きまじめで他人の言うとおりにする
□いつもせかせかと衝動的に行動する
□何か起こるのではないかと常に恐れる
□他人の目が気になる。被害妄想に陥りやすい
□なにごとも完璧でないと気がすまない
□顔やからだに表情がない
□何かが変わることに対する恐れが大きい
□抑うつ状態に陥る
□離人感や解離で自分が自分でないような気がしたりする
□自分の感情が鈍麻していたり、からだから出るメッセージに気がつかない
□怒りが爆発したり、いつもイライラしている
□権威のある人の前に出ると過剰に萎縮する
□記憶力が鈍ったり、または反対にイヤな記憶に悩まされて胸がどきどきしたり、悪夢を見たりする
□コミュニケーションの技術に乏しい
□自分はいったい誰で、どんな人生の目的をもっているかなどわからず、自己が確立していない
□対人恐怖があったり、ひきこもりをしている
□共依存的な行動に出やすい
以上の設問のうち
10以上の項目がいつも自分にあてはまるようでしたら、アダルトチルドレンである可能性が高いと言えます。
『アダルト・チルドレン 癒しのワークブック 本当の自分を取りもどす16の方法』
西尾和美著 学陽書房 より抜粋